家族4人(子供2人、夫、私)での1年〜2年のアメリカ生活が決まった後に考えなければならないのは、家族の保険のことです。今回は、私たちがどのようなことを考え、どのような保険に入ったのかをご紹介します!
私たちも、アメリカで生活するにあたり、当初、保険をどのように考えればよいのかわかりませんでした。ですので、少しでも同じような境遇の方の参考になればと思います。
なお、私の夫は、日本で企業には所属しておらず、いわゆる自費留学に近い形です。他の方の話によれば、会社に所属している方の場合(会社員としてアメリカに駐在する場合)、会社が健康保険等を手配してくれるところが多いようです。以下で書くことは、留学等で1年〜2年アメリカで生活するにあたり自分たちで保険に入らなければならない場合ですので、特にそのような方々のご参考になれば幸いです!
Contents
考えなければならないのは健康保険と個人賠償責任保険。生命保険との関係は?
家族で渡米するにあたり考えなければならないのは、主として健康保険と個人賠償責任保険です。
健康保険についてはいうまでもありません。日本では国民皆保険制度によって医療費は3割負担のみですが、アメリカではこれに代わるような保険を準備しなければなりません。つまり、アメリカでの家族全員の治療費をカバーしてくれるものですね。
また、個人賠償責任保険は、自分たちが加害者となってしまった場合に保険金が支払われる保険です。主として、アメリカで自動車を運転していて事故を起こしたときが想定されます。
上記の健康保険と個人賠償責任保険は、留学や駐在の場合、各保険会社が出している「長期海外旅行保険」「留学保険」「駐在保険」などの保険商品が存在し、これらがカバーしてくれます。ありがたいことです。これらの保険では、治療費を無制限でカバーしてくれるものが多くあります。治療費を無制限にカバーしてくれたら安心ですね!
では、自分が被害者になったときのことはどのように考えるのでしょうか?
まず、上記の通り、旅行者保険等で医療費が無制限にカバーできているのであれば、自分が怪我をしたとしても、まずはその医療費はカバーできているといえると思います。そして、死亡や重度の後遺症が残るような場合は、これまで日本で加入していた生命保険で引き続き対応する、という整理を私たちはしています。(もちろん、保険によっては、留学保険等に死亡保険金もセットされていますが、例えば家族の稼ぎ頭が運悪く死亡事故に巻き込まれてしまった場合に、残された家族のその後の生活をこのような留学保険等にセットされている死亡保険金のみで保障が十分かと言うと、多くの場合そうでないと思います。)
ですので、
・日本で入っていた生命保険はそのまま維持し、
・医療費を全額カバーしてくれ、旅行保険に家族全員を被保険者にする形で入る。
というのが基本的な方向感となります。
長期旅行保険・駐在保険・留学保険を選ぶ際に気をつけるべきポイントは?
私たちは、とても親切な生命保険のご担当者さんの協力を得て(旅行保険は基本的には損保の分野ですが、生命保険の担当者の担当者の方が協力をしてくれましたm(_ _)m)、どのような保険が安いのか等を比較しました。
そこでわかったことは、
保険会社や保険商品によって、そこまで大きくは保険料の金額は違わない
ということでした。
さらに、旅行保険の内容をカスタマイズできる保険商品(例えば、個人賠償責任保険はどういう範囲のものをつけるか、等)もありましたが、調べてみると、保険料の最も大きい金額を占めているのは健康保険(医療費の部分)ですので、その他のオプションを付けたり付けなかったりしても、そこまで大きな違いがないということもわかりました。
そうすると、金額にそこまで差がないのであれば、サービスの質が高い保険に入るのが大切!ということになります。
結論として重要なことは、
① 家族全員の治療費は全額カバーされているか
② 個人賠償責任保険は自動車事故に適用されるか
③ 健康保険(及びキャッシュレスサービス)が利用できる提携病院は多いか
という点であり、これらを基準に保険を選ぶのが良いかと思います。
アメリカの治療費は高額ですので、上記①はいうまでもありませんが、上記②については、保険によっては個人賠償責任保険の対象から自動車保険を除いているものがありますので、この点は注意が必要です。自分たちが誰かに怪我をさせる可能性が最も高いのが自動車事故ですので、それが保険金の支払い対象から外れているとなると、これはあまりよろしくないのではないかと思います。(もっとも、別途保障が大きい自動車保険に加入するという手はあります。ただ、その場合の保険料はある程度高くなると思います。)
また、上記③については、保険そのものが利用できるか、ということに加え、キャッシュレスサービス(医療機関か直接保険会社に請求がいき、こちらで治療費の立替えをしなくて済むサービス)が利用できる医療機関が多いか否か、という点です。高額の治療費を一度自分たちで立て替えなければならないか否かというのは、一つの重要なポイントだと思います。
私たちが加入した保険はこれ!そして保険料は…
以上のことを考えた結果、私たちが入った保険は、AIGの駐在保険でした。
AIGの保険は、上記の①(治療は全額カバー)と②(自動車事故に個人賠償責任保険が適用される)を満たし、アメリカの会社であることから、③(アメリカにて提携病院が多い)についても優位であると判断しました。(※私たちの渡航時期である2018年8月現在)
※「旅行保険」「留学保険」「駐在保険」という保険商品の名称は、滞在期間や滞在目的に応じて、保険会社が商品を区別するために使い分けているようです。
前述のように、たとえば死亡保険金は、別途従前から加入している生命保険がありますので、駐在保険にセットされているものについては高い金額でなくて構わない、また、自動車事故を除く個人賠償責任の保険金についても高額である必要はない(家具や携行品の損壊などについては大きな金額ではない)という点も考慮し、保険プランを選びました。
家族4人の保険に加入すると、このような駐在保険の保険料は年間で100万円程度でした。どの保険会社でもこの金額はそれほど大きくは変わりませんでしたが、保険会社・プランによって数万円〜20万円程度は違いがあったと思います。
100万円と聞くと高額な気がしますが(実際とても高額ですが…😢)、仮に日本で生活したとしても家族全員分の健康保険料を払いますので(日本の健康保険料もそれなりに高い)、アメリカの高額な医療費を考えれば、しょうがないという気もしています。
実際、うちの娘がすでに一度アメリカで風邪で病院にかかってますが、単に問診と触診をしただけで(処方箋なし)、4万5000円かかりましたので、子供は風邪で5回くらい病院に行けば元は取れる計算になります。仮になんらかの治療や手術があるとすると恐ろしい金額になると思いますので、やはり家族4人で100万円は、今となってはやむをえない気がしています。
自動車保険について
次に、アメリカにおいて自動車を運転する場合、アメリカにおいて自動車保険に加入する必要はあるか?という疑問がありました。
州によってかけなければならない保険金の金額の最低ラインが定められているようですが(日本における自賠責のようなもの)、最低ラインの水準はそれほど高額ではないようです。そうすると、万が一の事故のために、アメリカにおいて十分な保険金額が支払われる自動車保険に加入することは必須です。
この点、上記のとおり、AIGの駐在保険の個人賠償責任保険は、自動車事故も対象としています。もっとも、これは現地における保険で支払いきれない部分を支払う性質のものということであり、「損害賠償金額がいくら以上でなければ保険金支払い対象とならない」という免責金額が定められています。(免責金額〜最大1億円を支払う、という内容です。)海外旅行保険のAIG
そうすると、アメリカにおいて、この駐在保険の免責金額までを保障する自動車保険に入っておけば、保障に漏れがなく、かつ、現地で加入する自動車保険料を安く抑えることができる、と私たちは整理しています!
その他注意点
おそらくどの保険会社の保険もそうだと思いますが、長期の駐在保険や留学保険の場合、歯科治療費が保険の対象となっていません。我が家では、夫の大学の歯科保険に家族全員で入っていますが、日常の歯磨きが俄然重要になってきます。
また、留学による渡米の場合は、大学側が提供する保険に家族が入れるのか否かということもまずは調べてみるのが良いと思います。(夫の行っている大学の場合には健康保険には家族は入れませんでした。)
家族が1ヶ月間をアメリカで過ごして
家族で渡米してきて1ヶ月が経ちましたが、上記の通り1歳の娘が風邪で通院した際に保険を利用しました。AIGの駐在保険には、病院の紹介や通訳の手配などのサービスがついており、これらのサービスを利用して通訳がいる病院を紹介してもらいました。
現時点ではAIG駐在保険のサービス内容には満足しています。24時間電話対応してくれ、かつ、レスポンスが丁寧でとても早いです。他の保険に入ったことがないので比較はできませんが、お勧めできるサービス内容だと思います。
海外旅行保険のAIG